卒業生は今 ~僕のママは「グラフィックデザイナー」~

2019年12月18日 ニュース

今回のインタビューは、熊本県宇土市でフリーランスのデザイナーをしている橋本典さんのご自宅にお邪魔しました。

「おじゃましまーす。」

「は~い。これどうぞ」

可愛いお子さんが出迎えてくれて飴玉をくれました。3歳の男の子。

はしもと きお君。橋本家の長男です。

橋本さんは子育て真っ最中のママさんデザイナー。専門学校日本デザイナー学院九州校グラフィックデザイン科を卒業して、現在は熊本県宇土市でフリーのデザイナーとして活躍しています。

企業、飲食店や美容室のロゴマーク、パンフレット、名刺などのツールを主に、新聞広告やポスターなど、様々なグラフィックデザインを手掛けています。

▲橋本さんが手掛けたデザインの数々

▲Visio eye wear shop / 眼鏡クロス

天草蕎麦処 苓州屋 / 商品ラベル

 

KKT 総合住宅展示場 アンビーハウジングパーク/ ロゴマーク・イメージイラスト

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卒業後はどんなキャリアを積まれましたか?

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(橋本さん)そうですね。卒業後は、学校から紹介していただいたデザイン会社で働き始めました。でも当時は「華やかなデザイン」をしたいという「つくりたい世界」みたいなものもあって…1年くらい働いたかなぁー。若かったんですね(笑)

転職をしました。

その後、ずっと憧れていたデザイナーの方の事務所でお世話になることにしました。ここでの経験は、楽しいばかりでなく、壁にぶつかったり、辛いことも多かったですが何物にも代え難い貴重な経験を積ませてもらいました。
その師匠との出逢いと教えがなければ、今の私は絶対になかったと思います。
 
感謝してもしきれないですね。

23歳になった頃、地元だった熊本市内に帰りました。正直、熊本に帰った当時の私は「デザインの仕事はもう辞めよう」と思っていました。でも熊本の街中でファッション系のフリーマガジンに出会い、その秀でたデザインセンスに一目惚れしました。自分もこんな雑誌(デザイン)をつくりたいなぁーと、デザインを辞めようと思っていたのもつかの間、熊本に帰省してからは、そこで働き始めました。

25歳、2010年にフリーランスとして活動をはじめました。有難いことに「デザインをしてください。」という声をかけていただいたりして、自然にフリーランスになっていきましたね。でも当時は、デザインをするだけではなく、自分がデザインした制作物を持って、営業活動もしました。

その後、結婚もして、主人の仕事の関係で、一度天草に引越しをしました。
主人の仕事は出張が多いので、ほぼワンオペ状態です(笑)

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現在はどうやって仕事をとってくるのですか?

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(橋本さん)今は営業はしていませんね。有難いことに仕事の殆どが紹介ですね。紹介の紹介みたいな感じですね。飲食店や美容室のショップカード、ロゴマーク、カットイラスト、新聞広告、紙媒体を中心とした様々なアートワークをしています。フリーランスなので、確定申告とか、見積書の作成とか、請求書の発送とか、会計処理も全部自分でやらないといけないので…デザインをするだけではなく事務作業もありますね。

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子育てをしながら、デザイナーをするって一日のスケジュールはどんなものですか?

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(橋本さん)そうですね。朝は6時30分に起床しています。起きたら朝ごはんを子供と食べて、その後、保育園に行くバス停までおくります。8時15分から自分の部屋で仕事を始めるようにしています。クライアントの方と打ち合わせがあれば、外出もします。子供が保育園から帰ってくる17時50分、子どもがバスで帰ってくるまでは忙しく作業していますね。子どもが帰宅してからは、夕飯をつくり、一緒にご飯を食べて…本当はもう少ししっかりご飯をつくって食べさせたいのですが…忙しいときは手抜きをしていますね(笑)

9時には寝かしつけますが、それまでは子どもと一緒に過ごしています。9時以降は、どうしても締切に間に合わない時は別ですが、デザインの仕事をすることはありません。子供が同じ空間にいる時には、あんまり仕事をする気持ちにならないんですね(笑)。子どもが寝た後は、家の片付けとか、次の日の準備とかをしています。まだ3歳なので、時には風邪で休む時もありますが…何とかやっています(笑)。

もう少し時間に余裕をもって子育てをしたいと思ったり、自分の時間が欲しいと時もありますが(笑)。

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産後、休んだりしたのですか?

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(橋本さん)う~ん。入院中はさすがに仕事はしていませんが、退院後はすぐにパソコンに向かいました。もちろん仕事量は調整しましたが…。でも赤ちゃんだった頃は一日中、寝ていてくれてましたから、仕事はしやすかったですね。

Feliz hair / クリスマスDM

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デザインをする上で心掛けていることは?

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若い頃は少し違いましたが、今はお客さま(クライアント)の喜ぶ顔が本当に嬉しくて、クライアントの方の想いをカタチにしたい!って思いながらデザインをしています。

自分が「こんなデザインがしたい!」と考えていた若い時からしたら少し違いますね。

クライアントの方が喜んでくれる、その会社やお店の成果が出る。今はそれが私のやりがいにつながっていますね。

ニチデでの経験は本当に今に生きています。

文字組とかデザイン的なことはもちろん、その基礎的なベースは今でも生きています。

でもニチデで学んだ事で、もっとも大切だと感じていることは…「人」としての基本的なことです。

在学中は先生方に厳しいことを沢山言われました。社会の厳しさみたいなものを沢山学びました。実は私…高校までは意外と優等生で、先生からも褒められる生徒でした(笑)。

調子にのっていましたね。

だからニチデに入るまで先生に叱られる経験もなかったので、でもそれは今になってみれば、凄く大切なものになりました。この齢になるまで、楽しいことばかりでじゃなくて、本当に沢山の挫折も失敗も経験してきました。

でも、幼い時から絵が好きで、「こんなことを仕事にできたらいいなぁ」と思い始めた頃に日デと出会い多くの出会いを重ね今、こういった仕事が実際に出来ているということを幸せに思っています。
 
この仕事は本当に多くの人と関わりますので、そこからの学びも沢山あります。
 
「母親」と「デザイナー」の両立は簡単ではありませんが、これからも様々な経験を積みながら、
デザイナーとしてクリエイティブな世界を歩んで行けたらと思います。
 
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以上でインタビューを終わります。今回は、熊本で「母親」と「デザイナー」というキャリアを積まれている、橋本典さんにお話しを伺いました。お忙しい中、ありがとうございました。お子さんの成長と、橋本さんの活躍を楽しみにしています。

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橋本さんのデザインはコチラ

ピアフデザイン

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